● 解毒作用・抗酸化作用●
遺伝子を傷つけ、ガンを生み出す要因には主に2種類あります。
ひとつは食べ合わせなどでできる「ニトロソアミン」やタバコに含まれる「ベンツピレン」などのの発ガン物質。
ひとつは活性酸素です。 野菜には、この2種類の遺伝子を傷つける物質の働きを封じ込め、発ガン物質を抑える働きがあります。
野菜の抗酸化物質には、ビタミンC、E、βーカロチンに代表されるカロチノイド、赤ワインに含まれるポリフェノールなどがあります。
野菜成分の中には、もともと体に備わっている解毒作用をパワーアップさせ、ガンを抑制する働きをするものもあります。
発ガン物質を直接解毒するのではなく、細胞に働きかけ、細胞は解毒するための酵素をつくり始めます。この酵素が発ガン物質を解毒し、無害なものにして体外に排泄させます。 ニンニク・ブロッコリーなどがあります。
● 生と加熱の予防効果は? ●
野菜の抗酸化作用は加熱によってどう変化するかを調べた結果、生よりもゆでたもの、それより電子レンジ加熱のものが抗酸化力がアップすることがわかりました。
生よりゆでた方が抗酸化作用が強いのは、野菜の細胞膜や細胞壁が熱を加えることで壊され、抗酸化物質が出やすくなり、体内に取り込みやすくなるからです。
そして、ゆでた場合には煮汁の中に成分が出てしまいますが、電子レンジならそれが閉じ込められるので、よりいっそう効果的です。
● ニンニクのガン予防効果 ●
デザイナーフーズ・ピラミッドの最上位に位置するニンニクが、ガンを予防するメカニズムについてはいくつかの説がありますが、有力なのは次の2つです。
1.ニンニクは強い抗酸化作用があるため、ガンを誘発する活性酸素を除去します。加熱調理の過程で発生する「アホエン」などの物質が優れた抗酸化作用を持ち、ガンや動脈硬化の予防に役立つと言われます。
2.殺菌作用が強いため、胃ガンを誘発するピロリ菌を除去します。
(ただし、これらのメカニズムは実験から導かれたもので人体で確認されたわけではありません。)
ニンニク特有の刺激的な臭いのもとになっている揮発性のイオウ化合物「スルフィド類」「アリシン」「S−アリルシスティン」などの抗酸化作用は広く認められています。
ニンニクは、古代から滋養強壮・疲労回復に効果がある食品として知られ、積極的に食べるといいですが、食べなれない人が一度にたくさん食べると胃の粘膜を荒らしたり、胃炎を起こすことがあるので、目安として1日に生なら1かけ、加熱したものなら2〜3かけまでが適当です。
スルフィド類(アリルスルフィド類)の生成量が多くなる調理法
スルフィド類は生のにんにく中にはありません。生にんにくの細胞中ににあるアリインという成分が、細胞が破壊されることで酵素(アリイナーゼ)と反応し、アリシンが作られます。さらに、このアリシンを以下の方法で調理することでスルフィド類が作られます。
- 切ったり、すりつぶすなどしたニンニクを加熱する。スルフィド類は揮発性が高く、油に溶けやすいという性質があるので、油と一緒に調理することがポイント。そして低温の方が、油に成分が溶け込みやすい。低温とは100℃前後です。
- 切ったり、すりつぶすしてから時間を置いても、アリシンがスルフィド類に変化します。アリシンの半減する(つまり半分がスルフィド類に変化する)時間は、常温で2.4日、油中で2〜48時間。加熱油中では数秒〜数分。
- 醤油やアルコールなどに漬け込む。
アホエンの生成量が多くなる調理法
アホエンはスルフィド類以上に抗酸化作用が強い物質として最近注目されています。切る、すりおろしたにんにくを油中で低温で加熱した場合にのみ生成されます。
S-アリルシステインの生成量が多くなる調理法
脂溶性のスルフィド類、アホエンに対して、S−アリルシステインは水溶性の成分です。長時間アルコール類に漬け込むことによって生成されます。醤油漬けや酢漬けの場合は、あまり生成量は多くありません。
● ショウガのガン予防効果 ●
ショウガもニンニクと並んでデザイナーフーズ・ピラミッドの上位に位置する食べ物で、古くから健康に役立つ作用が知られています。
ガン予防効果としては抗酸化作用・解毒作用の両方を併せ持っています。
ショウガはいろいろな料理に使える便利な香辛料ですが、すぐに乾燥しやすいのが難点で、冷蔵庫に入れると「低温障害」を起こし、水分を失いやすくなります。
湿らせた新聞紙に包み湿度管理をし、15度前後の室温保存がベストです。すりおろして冷凍保存でもタンパク質分解酵素の活力は失われないので有効です。
● キャベツのガン予防効果 ●
キャベツは野菜の中でもビタミンCの多い食品として知られていますが、βーカロチン、食物繊維などを多く含む淡色野菜の代表格です。整腸作用の高いビタミンUも豊富に含まれていて、総合的にガン予防効果が高いと考えられます。
ビタミンCは特に外側の葉の部分に多く含まれます。
キャベツは水にさらすとしゃきっとしておいしくなりますが、ビタミンCは水溶性のため5分間で1割ほど栄養素が抜けてしまいます。さらしすぎは禁物です。
● トマトのガン予防効果 ●
トマトの赤い成分のもと「リコピン」は酸化されやすい性質があるため、細胞が活性酸素に攻撃されるとき、リコピンが先に攻撃を受け、身代わりになってくれます。
リコピンは加熱調理したときのほうが体内に吸収されやすくなります。加熱により、トマトの細胞壁が壊れること、リコピンが油に溶けやすいことによると思われます。
● ヨーグルトのガン予防効果 ●
ヨーグルトといえば整腸効果が高いことで知られています。
腸内に入ったヨーグルトの乳酸は、一部は腸に吸収されますが、残った乳酸は腸内を酸性に傾け、善玉菌(ビフィズス菌など)を住みやすく、悪玉菌(ウエルシュ菌など)が住みにくい環境にします。
そのときに活躍するのがヨーグルトに含まれる乳糖で、これが善玉菌のエサになって善玉菌が増えるのを助け、その時に乳酸が生まれ、腸内が善玉菌に都合のよい酸性に傾きます。
そして、乳酸菌の死骸は腸に吸収されずに食物繊維と同じような働きをして便の量を増やし、便通をよくします。
加熱調理しても乳酸菌は死んでしまいますが、乳酸・乳糖などは残るため、効果は低下しません。
また、ヨーグルトには肉を柔らかくする作用があります。
2時間、ヨーグルトに漬け込んで焼いたタンドリーチキンを顕微鏡で見たところ、筋繊維をつなぐ膜が乳酸によって溶かされて隙間ができ、柔らかくなって、隙間に肉汁をためこんだためジューシーになったことがわかりました。
ニンニクにヨーグルトを入れて臭いを測ったところ、臭いを26%減らすこともわかりました。
味噌 5 に対し、ヨーグルト 1の割合で加えた味噌汁が、旨み成分が1.2倍に増えておいしさが増すこともわかりました。
これは是非試して続けたいですね!
ビフィズス&乳酸菌
● 海草のガン予防効果 ●
海藻類は抗酸化作用があり、長寿の食べ物として知られています。
海藻類のヌルヌルの正体は、水溶性食物繊維のフコイダンとタンパク質がつながったものです。
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